もうはまだなり まだはもうなりの意味
相場が「もう十分に上がった(下がった)」と感じても、実際にはまだ上昇・下落が続くことがあり、逆に「まだ動く」と思っていた矢先に流れが反転してしまうこともあります。
この格言は、天井や底の判断がいかに難しいかを、相反する二つの視点を並べることで表現したものです。
自分の「もう」「まだ」という感覚を過信せず、値動きそのものを冷静に確認する姿勢が求められます。
同じ状況を見ても人によって「もう」と感じるか「まだ」と感じるかが分かれる点こそが、相場の予測を難しくしている本質的な理由だとも言えます。
由来・背景
江戸時代の書物『八木虎之巻』(猛虎軒)と、本間宗久の言葉を集めた『宗久翁秘録』の双方にルーツを持つとされる格言です。
二つの異なる書物に類似の教えが残っている点からも、天井・底の見極めの難しさが古くから多くの相場師に共有された悩みだったことがうかがえます。
具体的な実例
ある銘柄が急騰し「もう十分だろう」と売った直後にさらに大きく値上がりする一方、別の局面では「まだ上がる」と買い増した直後に急落する、といった正反対の失敗が実際の相場では同時に起こり得ます。
同じ投資家が同じ月にこの両方を経験することも珍しくありません。
結局のところ、天井や底は後になって振り返って初めてわかるものだと割り切ることも、この格言から学べる姿勢の一つです。
完璧なタイミングを狙うより、ある程度の誤差を許容する方が精神的にも長続きします。
もしも証券でも体験できる
株シミュレーションゲーム「もしも証券」のストーリーアークでは、続報によって同じ銘柄の株価が二転三転することがあります。
「もう十分下がった」と思って買ったら続報でさらに下落したり、逆に「まだ下がる」と様子見していたら反発して機会を逃したりと、両方の失敗をリスクなく体験しながら、値動きを予測することの難しさを実感できます。
何度も同じ銘柄で経験を積むうちに、続報のパターンから次の展開を推測する感覚が少しずつ養われていきます。
