売買と損益の基本

ナンピンとは?株のナンピン買いの意味・計算例と、失敗しないための注意点

公開日:2026年9月26日|監修:資産相談ドットコム
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ナンピンとは:値下がりした株を買い増して、平均の買値を下げること

ナンピンとは、保有している株が買値より値下がりしたときに、同じ銘柄を買い増して平均取得単価(1株あたりの平均の買値)を下げる手法です。

漢字では「難平」と書き、「難(損失)を平らにする」という意味から来ています。

一般的に「ナンピン買い」とも呼ばれます。

平均取得単価が下がると、株価が少し戻っただけで損失が解消しやすくなります。

その一方で、株価がさらに下がると、買い増した分だけ損失も大きくなるという、両刃の剣のような手法です。

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ナンピンの計算例

具体的な数字で見てみましょう。

1株1,000円で100株買った株が、800円に値下がりした場面を考えます。

最初の購入1,000円 × 100株 = 10万円
800円でナンピン800円 × 100株 = 8万円
合計200株を18万円で購入
平均取得単価18万円 ÷ 200株 = 900円

平均取得単価の計算式

(保有株数 × 今の平均取得単価 + 買い増す株数 × 買い増す価格)÷ 合計の株数。

証券会社によっては手数料を含めて計算する場合もあります。

株価が戻った場合:ナンピンが効く

ナンピンしなければ、損失をなくすには800円から1,000円まで、25%の値上がりが必要です。

ナンピンで平均取得単価が900円になっていれば、800円から900円まで、12.5%戻るだけで損益はゼロになります。

株価がさらに下がった場合:損失が膨らむ

反対に、株価が600円まで下がったとします。

ナンピンしなかった場合の損失は(1,000円−600円)×100株=4万円ですが、ナンピンした場合は(900円−600円)×200株=6万円と、損失が1.5倍に増えてしまいます。

株価が900円に戻ったナンピンなし:−1万円 / ナンピンあり:±0円
株価が600円に下がったナンピンなし:−4万円 / ナンピンあり:−6万円
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ナンピンのメリットとデメリット

メリット

  • ●平均取得単価が下がり、少しの値上がりで損失を解消しやすくなる
  • ●株価が戻ったときの利益が、買い増した分だけ大きくなる
  • ●割安になったと判断した銘柄を、より安い価格で買い増せる

デメリット

  • ●株価がさらに下がると、買い増した分だけ損失が大きくなる
  • ●1つの銘柄に資金が集中し、分散が効かなくなる
  • ●買い増しに資金を使うため、ほかのチャンスに回すお金がなくなる
  • ●「損を認めたくない」という気持ちから、損切りの先送りになりやすい
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「下手なナンピン素寒貧」と言われる失敗パターン

相場の世界には「下手なナンピン素寒貧(すかんぴん)」という格言があります。

考えなしにナンピンを繰り返すと、最後には資金をすべて失ってしまう、という戒めです。

よくある失敗パターンは次のようなものです。

  • ●下がった理由を調べずに、「安くなったから」という理由だけで買い増す
  • ●業績悪化など、買った理由そのものが崩れているのに買い増す
  • ●上限を決めずに、下がるたびに何度も買い増す
  • ●損切りの代わりにナンピンで「なかったこと」にしようとする

特に危ないのが、損切りすべき場面でナンピンを選んでしまうことです。

損失を確定させたくない気持ちが、「平均単価を下げれば大丈夫」という判断にすり替わっていないか注意が必要です。

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ナンピンと「計画的な分割買い」の違い

値下がりした株を買い増すという行動は同じでも、事前に計画していたかどうかで意味は大きく変わります。

無計画なナンピン値下がりしてから慌てて買い増す。損失を取り戻すことが目的になりがち
計画的な分割買い最初から「3回に分けて買う」など予算と価格の目安を決めておき、その通りに買う

ナンピンを使うなら、最初に買う時点で「どこまで下がったら、いくら買い増すか」「どこまで下がったら損切りするか」を両方決めておくことが大切です。

買い増しに使う資金も、最初から予算に含めておきましょう。

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ナンピン売りとは

ナンピンには「ナンピン売り」もあります。

これは、信用取引で空売りした株が値上がりしたときに、さらに売り増して平均の売値を引き上げる手法です。

株価の上昇には上限がないため、ナンピン売りは損失が際限なく膨らむおそれがあり、初心者にはおすすめできません。

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ナンピンの効果と怖さを、仮想資金で確かめる

ナンピンは、計算で理解するのと実際にやってみるのとでは大違いです。

値下がりした株を前にして「買い増すか、損切りするか」を決める難しさは、体験してみないとわかりません。

もしも証券の売買パネル
銘柄詳細画面の売買パネル。仮想資金で買い増しを試せる

「もしも証券」は、仮想資金100万円で日米200社以上の架空企業の株を売買できる無料の株取引シミュレーションゲームです。

保有中の銘柄を買い増すと平均取得単価が自動で計算し直され、ポートフォリオ画面の「保有」タブでいつでも確認できます。

試してみたいこと

  • ●値下がりした銘柄を買い増して、平均取得単価がどう変わるか見る
  • ●買い増し後にさらに下がったとき、含み損がどれだけ増えるか確かめる
  • ●最初に「買い増すライン」と「損切りライン」を決め、守れるか試す

使うのは架空のお金なので、ナンピンで失敗しても実際の資産は減りません。

ゲームデータをリセットすれば、初期資金からやり直すこともできます。

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よくある質問

ナンピンはやってはいけないのですか?

一概にダメではありません。業績など買った理由が変わっておらず、事前に買い増しの予算と損切りラインを決めているなら、ひとつの手法として成り立ちます。避けたいのは、損失を取り戻したい気持ちだけで無計画に買い増すことです。

ナンピンすると平均取得単価はいくらになりますか?

(保有株数×今の平均取得単価+買い増す株数×買い増す価格)÷合計の株数で計算できます。たとえば1,000円で100株、800円で100株買った場合は、18万円÷200株=900円です。

ナンピンは何回までにすべきですか?

決まった回数はありませんが、最初に買う時点で「最大何回・いくらまで買い増すか」を決めておくことが大切です。上限を決めずに下がるたびに買い増すと、1つの銘柄に資金が集中して大きな損失につながりやすくなります。

監修者について

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